従来のW12エンジンの最高出力を上回るV8エンジンを搭載したベントレー・ベンテイガの新世代ハイパフォーマンスモデル「ベンテイガ スピード」が登場

ベントレーがラグジュアリーSUVのベンテイガのハイパフォーマンスモデル「ベンテイガ スピード」をモデルチェンジ。パワートレインには従来の6リットルW12ツインターボエンジンを上回る650psの最高出力を発揮する専用セッティングの4リットルV8ツインターボエンジンを搭載。0→100km/h加速は3.6秒、最高速度は310km/hと、ベントレーのSUV史上で最強の性能を発揮

　英国ベントレーは2025年6月2日（現地時間）、ラグジュアリーSUVのベンテイガ（Bentayga）のハイパフォーマンスモデル「ベンテイガ スピード（Bentayga Speed）」の新型を発表した。

▲ベントレーがラグジュアリーSUVのベンテイガのハイパフォーマンスモデル「ベンテイガ スピード」をモデルチェンジ。「これまでのベンテイガで最もパワフルかつダイナミック」と謳う新世代に移行する

　「これまでのベンテイガで最もパワフルかつダイナミック」と謳う新世代のベンテイガ スピードは、従来のW12ツインターボエンジンを上回る動力性能を発揮する専用セッティングの4リットルV8ツインターボエンジンを搭載するとともに、よりパフォーマンスを高めたシャシーやドライブモード、そして専用アレンジの内外装を採用して、いっそう魅力的なパフォーマンスSUVに仕立てたことが特徴である。

▲ボディサイズは全長5144×全幅2222（ドアミラー含）×全高1728mm／ホイールベース2995mm、車重は2470kgに設定

　注目のパワートレインから解説していこう。まず搭載エンジンは、従来の5960cc・W12DOHCツインターボエンジンに代えて、専用のチューンアップを果たした3996cc・V8DOHCツインターボエンジンを採用。最高出力はW12エンジンの635psより15psアップの650ps/6000rpm、最大トルクはW12エンジンの900Nmより50Nmダウンの850Nm/2250～4500rpmを発生する。トランスミッションには専用セッティングの8速ATを組み合わせ、駆動機構にはAWDを採用。性能面では、W12エンジンを搭載する従来モデルの最高速度306km／h、0→100km／h加速3.9秒を凌ぐ同310km/h、3.6秒を実現した。また、パワフルかつ豊かなサウンドを奏でるスポーツエキゾーストシステムを標準装備。さらに、よりスリリングな音色を発するアクラポヴィッチ製のチタン製エキゾーストシステムをオプションで設定している。

▲パワーユニットには専用チューニングの3996cc・V8DOHCツインターボエンジンを搭載。最高出力は650ps/6000rpm、最大トルクは850Nm/2250～4500rpmを発生

▲性能面では最高速度310km/h、0→100km/h加速3.6秒を実現

▲よりスリリングな音色を発するアクラポヴィッチ製のチタン製エキゾーストシステムをオプションで設定

　シャシー面に関しては、最適化した48Vエレクトロニック・アンチロールシステムのベントレーダイナミックライドを採用して、スムーズな乗り心地を損なうことなくコーナリング時の安定性とコントロール性をレベルアップさせたことが訴求点。また、オールホイールステアリングを標準で組み込んで、低速走行時の回転半径の縮小と中・高速走行時の敏捷性および操舵性の向上を成し遂げる。制動機構の強化も図り、オプションとして10ピストンのフロントキャリパーとカーボンセラミックディスクを設定した。

▲シャシーにはパワーアップに即して強化した48Vエレクトロニック・アンチロールシステムのベントレーダイナミックライドを採用。オールホイールステアリングも標準で組み込む

　ドライブモードにも専用セッティングを施し、既存のベンテイガと同様のCOMFORTとBENTLEYのモードに加えて、よりアグレッシブにチューニングしたSPORTモードを採用する。SPORTモードを選択すると、V8エンジンのパワーがフル活用され、同時にサスペンションの減衰特性を既存のベンテイガV8よりも15％アップ。さらに、オールホイールステアリングやESCダイナミックプログラムなどもよりスポーティな方向に移行し、パフォーマンスを飛躍的に高める。ベンテイガで初めてローンチコントロールを設定した点もトピックだ。

▲ドライブモードには既存のベンテイガと同様のCOMFORTとBENTLEYのモードに加えて、よりアグレッシブにチューニングしたSPORTモードを設定する

　エクステリアについては、専用デザインのフロントスプリッターやリアディフューザー、リアリップスポイラー、ベントレーウイングのブランドが入ったサイドシルなどを標準装備して空力性能を高めるとともに、グレーのLEDヘッドランプおよびリアコンビネーションランプやマトリックス型のフロントグリル、ベントレーウイングバッジを含むすべてのエクステリアブライトウェアをブラックとしたブラックラインスペシフィケーション、“Speed”バッジなどを配備して、より精悍かつスポーティなスタイリングを創出。オプションでカーボンファイバーバージョンやピンストライプおよびカラードブレーキキャリパー（アイス／ピラーボックスレッド／マンダリン／ハイパーグリーン／シグナルイエロー／クラインブルー）なども選択できる。足もとには専用デザインの22インチアロイホイール（ダークティント／シルバー）のほか、オプションでベントレー車の中で最大の23インチアロイホイール（グレーサテン／ブラック＆ブライトマシーン加工／グロスブラック）を設定した。

▲グレーのLEDヘッドランプやマトリックス型のフロントグリルを装備

▲専用デザインのリアリップスポイラーを装着

▲ベントレー車の中で最大の23インチアロイホイールをオプションで用意

　インテリアに関しては、卓越したパフォーマンスを反映したスポーティかつ上質なキャビン空間に仕立てる。内装はブラックと原色のハイドカラーで仕上げたレザーおよびダイナミカやプレシジョンダイヤモンドキルトデザインを採用するとともに、スピード専用グラフィックのドライバーディスプレイや助手席前のフェイシアとトレッドプレートに配した“Speed”バッジ、ダークティントのエアベントなどを専用装備。座席は4名乗り仕様または4＋1コンフォート仕様を設定し、レザー表皮のシートにはダイヤモンドキルティングとともに“Speed”エンブレムを刺繍して、スペシャル感を強調した。また、アプリを直接ダウンロードできるMy Bentley App StudioやBentley Signature Audioシステム（オプションでBang＆Olufsenサウンドシステムも選択可）、ヘッドアップディスプレイ、ナイトビジョンカメラ、レーンガイダンス付きアダプティブクルーズコントロールなどの先進装備も採用している。

▲卓越したパフォーマンスを反映したスポーティかつ上質なキャビン空間。内装にはブラックと原色のハイドカラーで仕上げたレザーおよびダイナミカを採用する

▲スピード専用グラフィックのドライバーディスプレイを配備

▲助手席前のフェイシアとトレッドプレートには“Speed”バッジを装備

▲座席は4名乗り仕様または4＋1コンフォート仕様を設定。レザー表皮のシートにはダイヤモンドキルティングとともに“Speed”エンブレムを刺繍する